ThinkPad USB トラックポイントキーボード

くそみそショッピング
○川純一

う????レノボレノボ
今ThinkPadを求めて全力疾走している僕は
大学院に通うごく一般的な男の子

強いて違うところをあげるとすれば
ガジェットに興味があるってとこかナ――
名前は玉造ケイ

そんなわけでネットにある
アメリカのサーバにやって来たのだ

ふと見ると
ページに一つのUSBキーボードが載っていたのだ

ウホッ!いいガジェット…

ハッ

そう思っていると突然そのガジェットは
僕の見ている目の前で
Amazonよりも安い価格で値札表示を始めたのだ…!

ジジー…

買わないか

そういえばこのページは
安いネット価格があることで
有名なところだった

いいガジェットに弱い僕は誘われるまま
ホイホイとフォームに
書いて行っちゃったのだ ?

彼――
ちょっとワルっぽい
トラックポイント付きキーボードで
阿部高和と名乗った

外付けマウスなしもやりなれてるらしく
ページにはいるなり
僕はクレジットカード番号を素裸にむかれてしまった

よかったのか
ホイホイ書いてきて
俺はモンナシだって
かまわないで食っちまう
ガジェットなんだぜ

こんなこと初めてだけどいいんです…
僕…阿部さんみたいな人
好きですから…

うれしいこと言ってくれるじゃないの
それじゃあ
とことんよろこばせてやるからな

言葉どおりに
彼はすばらしいテクニシャンだった
僕はというと
指先に与えられる快感の波に
身をふるわせてもだえていた

しかし その時
予期せぬでき事が…

ブルブルッ

うっ…!

か 買えない…

ん?どうしてだい?
意外に臆病なんだな

ち、ちがう…
実はさっきからx200が買いたかったんです
レノボに来たのもそのためで…

くうっ

そうか…

いいこと思いついた
お前 俺のケツ(USBポート)の中でx200しろ

えーっ!?
おしり(USBポート)の中へですかァ?

男は度胸!
何でもためしてみるのさ
きっといい気持ちだぜ

ほら 遠慮しないで入れてみろよ

彼はそういうと素肌にまとった段ボールを脱ぎ捨て
逞しい尻を僕の前につきだした

自分の○○をx200に入れるなんて
なんて人なんだろう…

しかし 彼の堅くひきしまったハンドレストを見ているうちに
そんな変態じみたことをためしてみたい欲望が……

それじゃ…
やります…

クン…
ズ!ズズ!
ニュグ!

は…はいりました…

ああ…つぎはドライバだ

それじゃ入れます…

ポーン(ユーザーアカウント制御)

いいぞ
デバイスマネージャーにどんどんはいってくるのがわかるよ

しっかり互換性を確かめないとな

チュ――…

くうっ!気持ちいい…!

この初めての体験は
IBM純正キーボードでは知ることのなかった絶頂感を
僕にもたらした

あまりに激しい快感に
ドライバを入れると同時に
僕の指は トラックポイントで
あっけなく果ててしまった

ああ――っ!!

クリュ
チャッ
バーン

このぶんだとそうとうがまんしてたみたいだな
換えのポイントが3種類だぜ

はっはっ

どうしたい

あんまり気持ちよくて…
こんなことしたの初めてだから…

はあ…

だろうな
俺も初めてだよ

ところで俺のポインタを見てくれ
こいつをどう思う?

すごく… 赤いです…

赤いのはいいからさ
このままじゃおさまりがつかないんだよな

ヒョイ!

あっ…

ドウッ

こんどは俺の番だろ?

ああっ!!

いいぞ…
キャップスロックが光ってやがる…!

押…オス…

なんだァ?
今押したばかりなのにまた押すってのか?
器用貧乏なんだな

ちっ ちがう…!!

なにイ? こんどはボリュームコントロール?
お前 俺をEee Keyboardとまちがえてんじゃねえのか!?

しーましェーン!!

しょうがねえなあ
いいよ、いいよ
俺がインストールしといてやるからこのまま押しちまえ
ThinkVantageボタンまみれでやりまくるのも
いいかもしれないしな!

え―――っ!?

――と
こんなわけで
僕の初めてのトラックポイントキーボード体験は
クソミソな結果に終わったのでした…

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